vol2. イノベーションリーダーとしてのスティーブ・ジョブズが成功した方程式とは？

明確でシンプルな目標

 ジョブズの時代にアップルが成功した理由の一つは、彼がすべての製品に適用される明確な目標を持っていたことです。単に使いやすいだけでなく、楽しく、エレガントでなければならない。そして、問題を解決すること。そして、問題を解決したり、購入した製品の目的をスムーズかつ迅速に果たすものでなければならない。 

 iPodは、これらの目標の実現におけるする優れた例です。iPhoneの影に隠れてiPodはポケットサイズのマストアイテムの元祖であることを忘れがちですが、それでも当時は何百万台も売れました。 

 その理由の一つは、デザインです。iPod以前にも、MP3を再生するパーソナルミュージックプレーヤーは存在していましたが、それらは単三電池で駆動するカードリーダーにヘッドフォン端子をハンダ付けしただけのものでした。不格好で使いづらく、インターフェイスや操作方法も不便で、スペースもありませんでした。中には、再生中の曲を教えてくれないものもありました。 

iPodは、人々が大量のCDをMP3形式にリッピングするのに十分なスペースがあり、片手で操作できるように設計されており、内蔵バッテリーはコードをコンピューターに接続するだけで簡単に充電でき（これを実現した最初の機器の1つであることは言うまでもありません）、そして大画面を備えていました。

 明確な所有権 

ジョブズは会社の顔ではあるが、彼はイノベーションプロセス全体を端から端まで所有し、その成功と失敗のすべてを担っていました。ジョブズは、その悪名高いとげのある性格にもかかわらず、公の場でエンジニアを辱めたり、失敗した製品の責任を転嫁しようとしたりはしませんでした。彼は失敗した製品を受け入れ、先に進みました。